道と道教委は八日、札幌市中央区の有朋高跡地に、道立札幌盲学校(江別市、三十二人)と道立高等盲学校(札幌市中央区、九十六人)を統合した「総合盲学校」を設置する方針を固めた。新年度予算案に調査費二百万円を計上、二○○九年度にも建設に向けた事業に着手する。札幌盲学校は、定員不足が深刻化する高等養護学校への転用も検討する。
総合盲学校は幼稚部から小・中・高・専攻科までの十八年間と、社会人を対象にした再研修など視覚障害者の生涯教育の拠点となる全国初の施設。
両校は児童生徒の増加により一九七四年に分離したが、医療の進歩から視覚障害児は減少傾向にあり、札幌盲学校の在籍者は分離当時の四分の一に、高等盲学校も三分の二に減った。
また、本年度から完全実施となった特別支援教育では、盲学校は視覚障害者が通う小・中学校の特別支援学級に対する指導的役割も担うため、「専門性を確保するには一定の規模が必要」(道教委学校教育局)として再統合することにした。
新年度予算案で道教委は、総合盲学校について「一貫教育のあり方などについて調査、検討する」と明記。道内、外の盲学校を視察するなどし○八年度内に結論を得た上で○九年度以降に建設に向けた予算要求を行う考え。
一方、道教委は、高等養護を小樽市銭函の道立小児総合保健センター跡地に新設する方針だが、将来的にはなお札幌圏での定員不足が懸念される。札幌盲学校は寄宿舎もあり、「高等養護への改修費は新設に比べ何分の一かで済む」(道教委幹部)という。ただ、高等養護志願者の予測が難しいことや、札幌市立高等養護の増設計画によっては必要規模が変わるため、慎重に増設を検討する。
(北海道新聞より引用)
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