2008年3月16日日曜日

北ガス 家庭用ガス販売倍増 LNG基地建設に備え 中期計画

北海道ガス(札幌)の新たな中期経営計画(二〇〇八-一二年度)の概要が十四日分かった。家庭用ガス販売量の二〇年度までの倍増が柱。機器販売や修理業務の拠点再編などで営業力を強化し、灯油など他エネルギーから天然ガスへの転換を促す。
 北ガスは将来の需要増を見越し、大規模液化天然ガス(LNG)基地を石狩湾新港に建設する方向で検討中。投資額は三百億-四百億円に達し「現在の利益水準では建設は難しい」(首脳)ため、利益率の高い家庭向けガス販売を伸ばして大幅増益を実現する。
 北ガスの業務用ガス販売量(〇六年度で二億四千九百万立方メートル)は過去六年間で約一・六倍に増えたが、家庭用(同一億一千三百万立方メートル)は横ばいを続けており、二〇年度までに二億立方メートルに引き上げる。
 灯油使用世帯に照準を定めて天然ガスへの切り替えを促し、五年間で四千七百件の顧客開拓を目指す。
 家庭向け営業強化のため、北ガスは都市ガス原料を天然ガスに転換する作業を進めている道内都市ガス各社に応援派遣などしている約二百人のうち、全社の転換作業が終了する〇九年十二月以降、五十-六十人を営業に順次振り向ける。
 サービス店と呼ばれる営業拠点も再編。一〇年春以降、札幌でサービス店を営む関係会社八社を四社に集約したうえで、北ガスが新会社に出資。機器販売や修理業務に加えて顧客の新規開拓業務も担わせる。
 四社のうち一社は、東京ガスのサービス店「エネスタ」を首都圏で運営する企業との共同出資会社にする見通しで、東ガスの営業ノウハウの吸収にも役立てる。

(北海道新聞より引用)

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